本コラムをご覧いただきありがとうございます。代表の田村です。
今後、ちょこちょこ不動産やら金融やらというテーマで、基本知識やビジネスの裏側等を発信していきます。 プロフィールに書いていますが、私は20代から30代中盤まで金融機関や資産運用会社で働いていましたので、通常はあまり知る機会のないであろう、実体験を基にしたリアルな情報をシェアできればと考えています。
さて、第一回は住宅ローンのお話でいきましょうか。
ローンなくして家は買えない
家を買いたいと思ったとき、ほとんどの人は住宅ローンを利用することになります。理由はシンプルで、大抵は数千万円~数億円のまとまったお金を持っていないからです。 そして、私も含めた一般個人が数千万円以上のお金を借りる方法は、住宅ローンしかありません。
加えて、住宅ローンは一般的には完済時の年齢が80歳までの設定が多く、返済期間も完済時の年齢要件をクリアできるのであれば35年間まで伸ばせるのですが、その他のローンでそんなに長い期間が許容されることはほぼ考えられません。 さらにさらに、現在は金利も0%台で多くの金融機関がシノギを削っていて、借りる側にとってはこれ以上ない状況にあります。
家を買う時は大金を長期間借りられる
私のスタンスとしては(ポジショントーク感しか出ませんが)❝使える人は基本使った方が良い、というか使わないともったいない❞ です。
その理由を説明していきたいのですが、その前段としてお金を貸す側の背景を簡単にお話しさせてください。そもそも、なぜ金融機関は他のどんな用途でもなく、住宅を購入する場合に限ってはそれだけ大きなお金を貸してくれるのでしょうか?
答えは、国の政策というのが根底にあるはずということを考慮しつつも、人は住まいを守るためには必死になってお金を返すだろうと金融機関が思っているからです。 また、お金を貸すことがミッションの金融機関にとって、金利は低くても長期間借りてくれる人を増やすのは理にかなっているからです。
金融機関は貸したお金を回収できないことを何より恐れますので、よくわからないビジネスに融資して焦げ付きのリスクを抱えながら高い金利を取るよりも、単純で返済の道筋が見えやすい用途を好むんです。
これは、金融機関は公的な役割も担っている側面が強いのと、「融資(ローン)」というのは儲けの源泉が利息しかない手法(デットファイナンス)であるため、元々ハイリスクハイリターンなものに対する資金調達には向いていないという事情が背景にあります。
今回はここまでにして、次回はいよいよ「なぜ住宅ローンを利用しない手はないのか」についてお話していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました!